過活動膀胱

急に強い尿意を覚え、我慢するのが難しいことがあり、時には尿を漏らしてしまうことがたびたびあったり、昼間8回、夜間1回を越える昼間もしくは夜間の頻尿のある場合を過活動膀胱(OAB)といいます。
こういった症状は通常、男女とも年齢ともに頻度が増加するとされております。
通常は、膀胱自体には明らかな変化を伴いません。ただ、バス旅行に行けなかったり、人前に出るのが億劫になったり、あるいは睡眠不測になったりと、日常生活に大きな不便をもたらします。

膀胱炎、膀胱癌、間質性膀胱炎といった膀胱自体の病気でも同様な症状を呈することはありますので、尿検査、超音波による簡単なチェックは必要ですが、最近では副作用の少ない有効な治療薬が使えるようになっております。

夜間頻尿

夜間睡眠中は、排尿に起きて熟睡を妨げないように、バゾプレッシンというホルモンが腎臓に作用して、水分を尿として出さないようにします。また、膀胱も神経的な働きで、より多くの尿をためられるようになります。
毎日6-8時間の睡眠中に作られる尿の量が、膀胱にためることのできる尿量の範囲にぎりぎりおさまって、やっと、夜間、排尿に邪魔されずに朝を迎えることができ、しかも目覚めてすぐにトイレで一気にたまった尿を出す、といったことが可能になります。
また、たまたま寝る前に多量の水分や、利尿作用のある飲食物を摂ったときや冷えなどにより、睡眠中に尿が膀胱に充満した場合は、大脳を刺激して、睡眠を中断し覚醒を促し、お漏らしを防いでくれます。
こういった、夜間の尿量はできるだけ少なく、膀胱は最大限に大きく、またそれを超えた場合は覚醒させるといった働きが、順調にいって初めてやっと、夜間、排尿に邪魔されずに朝を迎えることができ、しかも目覚めてすぐにトイレで気持ちよく一気にたまった尿を出す、といった一見あたりまえのことが可能になります。
こういった働きが乱れた場合には、夜間たびたび排尿で目覚めたり、時には夜お漏らしをしてしまうといったことになります。